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- THE WORLD 2019 STAGE 2 - ベテランと新星が掲げる夢

今シーズン、唯一のヨーロッパ開催として注目を集めたSTAGE 2 フランス。欧州の強豪プレイヤーが続々とスポット参戦し、予選からハイレベルな攻防が繰り広げられるなか、その頂点を制したのはクロアチアのボリス・カリチュマーであった。昨シーズン、実に3度目となるステージチャンピオンに輝き、名実ともにソフトダーツ界を代表するプレイヤーとして名を轟かせているカリチュマー。年間ランキングでは香港のロイデン・ラムを抜いてトップに立ち、THE WORLDの連覇、そしてSUPER DARTS 2020出場に向かって、大きな一歩を踏み出す結果となった。

念願のSUPER DARTS制覇に向けて邁進するカリチュマー

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「STAGE 1では決勝戦で負けてしまったので、今回優勝できてとても嬉しいです。残りのステージも勝ち続け、再びSUPER DARTSの舞台に立ちたいと思います」
過去にSUPER DARTSに3度出場。毎回優勝候補に名を挙げられながらも、いまだ栄光を手にできずにいるカリチュマーにとって、その目の先にあるのはSUPER DARTS 2020での優勝ただひとつ。その想いが強烈な力となってステージ優勝を後押しする。この日も鬼神のような強さをみせたカリチュマーは、準々決勝、準決勝ともに圧巻のストレート勝ちで決勝戦へ進出。安定したプレイで確実に勝利を掴んできたPDCで活躍する選手、オーストリアのミカエル・ラストビッチと一戦を交えることとなった。カリチュマーの先攻で幕を開けた一戦。後攻のラストビッチは、カリチュマーにリードを許しながらも残り168点をT20-T20-T16と決めてレグ1のブレイクに成功、THE WORLD初優勝に向けて幸先の良いスタートを切った。出鼻を挫かれる結果となったカリチュマーだが、このまま相手の勢いに押されるような選手ではない。レグ2では後攻ながらも序盤にリードを奪うと、そのまま相手に逆転の隙を与えないプレイを続けてレグカウントをイーブンに戻すことに成功。続くレグ3、レグ4も積極的に攻め続けるスタイルが功を奏し、瞬く間に優勝を手にするに至った。
「アジアやアメリカで開催されるときは時差もあり、前日にゆっくり寝ることができないんです。でも今回は時差がほとんどないフランスでの開催。とても良いコンディションで試合に挑めたので、最高の結果を残せました」
そう今大会を振り返るカリチュマー。STAGE 3は再びクロアチアから遠く離れた日本での開催だが「必ず優勝してランキング1位をキープします」と自信に満ちたコメントを残した。

レジェンドを打ち破って躍進するシンガポールの新生

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シンガポールを代表するプレイヤーといえば、誰もがポール・リムの名を挙げることだろう。THE WORLDではシーズンチャンピオンに3度輝き、SUPER DARTS 2015では優勝。他にも数々の輝かしい功績を上げ、ソフトダーツ界のカリスマプレイヤーとしてその名を轟かせている。今大会では、そんな生きる伝説を生んだシンガポールから、新たなスター選手が登場し大きな話題となった。それが、BEST 4にランクインを果たしたレスリー・リーだ。
「実は今回、準々決勝でレオナルド・ゲイツ選手に勝った時点で満足感を得てしまったんです。結果的に自己最高位のBEST 4という結果になりましたが、あそこで満足していなければ準優勝、優勝を狙えたと思います」
準決勝ではカリチュマーにストレート負けを喫したリーだが、その要因は力の差ではなく、自分の気持ちにあったと振り返る。確かに今大会、決勝トーナメントの4回戦ではポール・リム、準々決勝ではアメリカを代表するプレイヤーであるレオナルド・ゲイツを破っているリー。実力がなければここまで勝ち上がることができないのは容易に想像できるだろう。
「シンガポールのレジェンドであるアンクル・ポール※1とは、常々対戦したいと思っていました。ポールは私が尊敬するプレイヤーのひとり。相手のミスもありましたが、自分のベストを尽くして挑んだ結果、勝利することができました」
※1 ポール・リムと親しい選手たちは、彼のことをアンクル・ポール(Uncle Paul)と呼ぶ

リムに勝利し、大きな自信とともにさらなる才能が開花。次のSTAGE 3はリーにとって真価が問われるステージになりそうだ。
「STAGE 3の日本大会は、500名以上がエントリーするTHE WORLDでも最大のステージです。日本の強豪が数多く参戦するので他のステージよりも、さらに勝ち上がるのは難しいと思っています。しかし、そんな厳しいなかで優勝することが私の目標です。その結果、SUPER DARTS 2020出場へ、また一歩近づければ幸いですね」
STAGE 2で次々に強豪を打ち破る活躍をみせたリーが新たな偉業を成し遂げることができるのか。その活躍に注目が集まる。

地元の声援を一心に受けたジャック・ラブルの活躍

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SUPER DARTS 2018に出場し、いまやフランスを代表するプレイヤーとして名を轟かせるジャック・ラブルは、準々決勝でロイデン・ラムと激突。STAGE 1を制し、今大会でも好調ぶりを発揮していたラムを相手に一進一退の大接戦を演じ、観客を大いに盛り上げることとなった。最終レグは、地元のあつい声援を受けるラブルが序盤から有利に手を進める展開。なんとか逆転の糸口をつかもうとするラムを抑え込む精度が高いプレイで、勝利を手にした。その後、準決勝でラストビッチに敗れはしたものの、ポイントランキングの順位を上げて6位にランクイン。フランス代表として再びSUPER DARTS出場への期待がかかる。

その他、欧州プレイヤーではPDCやBDOで活躍する選手たちのスポット参戦に注目が集まったが、オランダのイェレ・クラーセンはBEST 16で、ベルギーのキム・ハイブリクスはBEST 32。そしてドイツのミカエル・ウンターブフナーはBEST 64という結果に。ミカエル・ラストビッチが準優勝を成したものの、ハードダーツ最高峰の舞台で活躍する選手でさえも容易に勝ち上がれない厳しい世界、それがTHE WORLDなのである。
SUPER DARTS 2020の出場をかけたランキング争いがますます激化するSTAGE 3は、8月24日に日本で開催。いまやソフトダーツ大国となり、世界レベルのスキルをもったプレイヤーが揃う日本での戦いは、きっと激戦になること間違いナシ! 世界中のダーツファンを熱くさせる数々の名勝負をLIVE中継でチェックしよう。

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