Feature Story 舞台は日本。注目は日本の大城正樹と台湾のプポ・テン・リー
日本王者の大城が日本ステージに参戦。
大城正樹――。
世界的にはまだ無名に等しい。しかしこのダーツプレイヤーは、現在日本国内において敵なしのトッププレイヤーだ。
村松治樹や浅田斉吾といった世界で活躍しているプレイヤーと比較しても、その実力や日本国内の成績は遜色はない。日本国内ツアーで昨シーズン年間ランキング1位に加え、今シーズンは現在5ステージを連勝中だ。その国内敵なしの大城がTHE WORLDの日本大会で世界の強豪を迎え撃つことになる。
「現在ランキングが1位で絶対王者と言ってくれる方もいますが、僕自身はまだまだその境地に達してないと思ってます」
大城は謙虚なプレイヤーだ。勝利に驕ることなく常に冷静に自分の置かれている状況を説明する。
「今回のTHE WORLDには、たくさんの日本人プレイヤーが参戦すると思います。僕も参戦します。でもそれはあくまで、いちプレイヤーとして挑戦するつもりです。現在のランキングは関係ありません。まだシーズン半ばでの1位ですしね。いちプレイヤーの大城正樹がどこまで世界のトップたちと渡り合えるかの勝負です」
大城のTHE WORLD過去最高順位はBEST 32。いちプレイヤーとして挑む日本王者は、世界を相手にどんなプレイを魅せてくれるのだろうか。
豪快なプレイの影に家族の支えあり
プポ・テン・リーという台湾のプレイヤーがいる。
両親はチベット人であり、インド生まれインド育ち。18歳のときに家族で台湾へ渡った。台湾でチベット料理店を経営する傍らダーツプレイヤーとして頭角を現した。ダーツプレイヤーとして多忙となったプポ・テン・リーは妹に店をまかせ、昨年から本格的にフルタイムでダーツに専念することになる。
「THE WORLDでは昨シーズンから今シーズンにかけて順調な結果を残せている。その理由は、毎日練習は欠かさないことは当然だけど、家族や友達たちの支えが大きな力になっているんだ。もちろんスポンサーにもとても感謝している。私はそういった助けがあってこのTHE WORLDという舞台に立っているんだ」
2017年シーズンは年間ランキング86位から2018年は年間ランキング5位に一気に成績をジャンプアップさせ、今シーズンは現在年間ランキング3位と驚異的な成長を遂げている。
そして折り返し地点となる日本大会。目指すは年間ランキング4位入賞。SUPER DARTS 2020出場権に手が届くかどうかを占なう大切なステージだ。
「もちろんSUPER DARTSの出場権を狙っているよ。出場するだけじゃなく、優勝して自分のスポンサーと台湾に名誉を持ち帰ることが今一番大きな目標なんだ」
今回は他ステージの倍となる512人が参戦。
新たなダーツ大国として注目を浴びる日本ならではの極めて過酷なトーナメントだ。勝者となるには技術や精神力は当然ながら、一日を通して戦える強靭なフィジカルが求められるだろう。
THE WORLD STAGE 3 JAPANが8月24日(土)に開催。大城やプポをはじめとするアジア人プレイヤーたちの活躍に期待が集まる。