世界中のファンが待ちに待った、THE WORLD 2016シーズンの幕開けを告げるSTAGE 1が、5/8(日)アメリカにて開催された。今シーズンより新たに予選ラウンドロビンが導入され、ますます過酷な戦いが強いられることになった今大会。激戦を制し、その頂点に立ったのは前人未到の記録に挑むクロアチアのボリス・カリチュマーであった。
強い!――
この日のカリチュマーを譬えるのに、他に言葉は必要ないだろう。
準決勝では、昨年目覚ましい活躍で世界の強豪入りを果たしたアメリカのレオナルド・ゲイツと激突。ゲイツもここまで優勝への自信を伺わせる好調ぶりを見せていただけに接戦が予想されたが、カリチュマーは先攻の1レグを奪うと、続く2レグをブレイク。3レグも危なげなく連取し、ストレート勝ちで決勝へ進出を果たした。
決勝の相手は、ランディ・ヴァン・デルセンやダリン・ヤングといった地元アメリカの強豪を倒して勝ち上がってきたパク・ヒョンチョル。未だ優勝こそ逃しているものの、今回で自身3度目となるTHE WORLDの決勝戦進出を果たすほどの実力の持ち主だ。
パクが先攻で幕を開けた1レグは、4ラウンドまでパーフェクトペースで手を進めたカリチュマーがリードを奪ってブレイク。2レグの終盤には逆にパクに形勢逆転のチャンスが訪れるが、それをものにできずカリチュマーが優勝へ王手をかけた。
3レグは序盤からパクが有利にゲームを進める展開となったが、中盤でカリチュマーが仕掛けた先締めの戦術が功を奏すことに。点数では負けているにも関わらず、相手がもっていた20~18を一気にカットしたカリチュマーは、その後15とBULLの奪い合いにも勝ち、華麗な逆転劇で優勝を手にした。
カリチュマーが準決勝と決勝で見せた圧巻のストレート勝ちは、首位独走で年間チャンピオンに輝いた2014シーズンの強さを髣髴させるものがあった。再び旋風を巻き起こし、カリチュマーがTHE WORLD3連覇を成し遂げるのか? それに待ったをかける選手が現れるのか? 今回は出場を見送ったフィリピンのローレンス・イラガンやイギリスのエイドリアン・グレイといった、トップランカーたちも参戦してくるであろうSTAGE 2以降の展開が早くも楽しみだ。
次回 THE WORLD 2016 STAGE 2 は、6月19日(日)にフランスで開催予定。
WEB生中継でハイレベルな攻防を堪能しよう。
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